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用語集

パキスタンの映画ポスター

イスラーム文化の肉体美

インド亜大陸では、イギリス植民地時代の1920年代には映画製作が始まり、インドのムンバイやコルカタとならび、現・パキスタン北部の古都ラホールも映画産業の中心地となった。1947年にパキスタンとして独立したのち、1960-70年代の最盛期には年間100本以上の映画が製作され、多くのスター俳優を生み出した。パキスタンの映画文化・産業は、アメリカのハリウッドをもじり、ラホールの名にちなんで「ロリウッド」と呼ばれた。映画の人気が高まるにつれ、映画の看板やポスターなどの広告物も量産されたが、その原画を手がけるのは、徒弟制度によってそれらを専門に学んだ画家たちだった。ラホールの中心地ロイヤル・パーク地域には映画製作会社や印刷会社が軒を連ね、ポスターは、初期はリトグラフ、後期はオフセット印刷によって刷られた。近年、多様な娯楽が生まれ、インターネットなどの技術革新が進むとともに映画産業は縮小し、ポスターの需要も減った。

 

A. アズィ―ズ 《師匠と弟子》 1976 オフセット・紙

アフタル  《強烈》 1975 オフセット・紙

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