年表一覧｜調べる｜アジア美術資料室

1990年

ミャンマー

美術家グループ創立

〈モダン・アート・グループ90〉（現・〈ニュー・ゼロ・アート・グループ〉）結成。　

1990年

1月日本

アセアン文化センター設立

国際交流基金アセアン文化センター設立

1990年

2月日本

タイ作家、タワン・ダッチャニー個展

アジア現代作家シリーズⅢ　タワン・ドゥチャネー（ダッチャニー）展　タイ―究極の聖性への希求　（2.6–3.25　福岡市美術館）開催。　国際交流基金アセアン文化センター・ギャラリー／東京（4.7–4.23）」に巡回。

1990年

2月12日日本

福岡市美術館所蔵品による東南アジア現代美術展

「物語の棲む杜―アセアンの現代美術（福岡市美術館の所蔵品による）」（2.12–2.26　国際交流基金アセアン文化センター・ギャラリー／東京）開催。国際交流基金アセアン文化センターの最初の展覧会。キュレーター=後小路雅弘（福岡市美術館学芸員）

1990年

3月モンゴル

社会主義を放棄、体制変革

社会主義を放棄し複数政党制を導入。

1990年

3月中国

「ポリティカル・ポップ」流行

栗憲庭が「ポリティカル・ポップ」概念を生み出す。

1990年

3月シンガポール

アーティスト・ヴィレッジ閉鎖

ロロン・ガンバスの土地を政府が取得したためアーティスト・ヴィレッジ閉鎖、ナヴァル・ベースに移転するが公開イベントはできなくなる。

1990年

5月2日日本

東南アジアのワークショップ作品展

「伝統―インスピレーションの源泉」（5.2–6.17　福岡市美術館）開催。国際交流基金アセアン文化センター・ギャラリー（6.23-7.15）に巡回。

1990年

5月27日ミャンマー

ミャンマーの民主化勢力進展

国民民主連盟が選挙で過半数を占めるも、軍事政権が権力の移譲を拒否する。

1990年

6月2日シンガポール

アーティスト・ヴィレッジ企画イベント

アーティスト・ヴィレッジがシンガポール・アート・フェスティバルのフリンジ部門でC.A.R.E.（環境を憂慮するアーティスト)ショーを開催（6.2–24）。

1990年

7月7日フランス

国外で初の中国現代美術展

「昨日のための明日の中国美術　」（7.7–7.31　プーリエール）開催。フランス在住の費大為が中国国外で初めて開催した中国現代美術展。蔡国強、黄永砅、陳箴、楊杰昌、谷文達、厳培明が出品。

1990年

9月16日シンガポール

アートスペース「サブステーション」創立

非営利のアートスペース、サブステーション創立。幅広いジャンルのパフォーマンス、音楽、視覚芸術の制作を後押しする。

1990年

9月17日日本

都心部の現代美術展始まる

「ミュージアム・シティ・天神　感性の流通―見られる都市、機能する美術」（9.17–11.4　天神各地／福岡）開催。
出品作家の蔡國強により、翌年のミュージアム・シティ・プロジェクトによる「非常口」展の契機となる。1992年以後は隔年で天神、博多各所で開催、毎回アジア作家を招聘（2002年まで）。

1990年

9月19日日本

フィリピン作家個展

フィリピン作家の個展「アグネス・アレリャーノ展　創造と破壊の神話Part III 太陽神寺院」（9.19–10.28　三菱地所アルティアム／福岡）開催。

1990年

12月11日日本

マレーシア作家個展

「アジア現代作家シリーズⅣ　タン・チン=クアン[陳振權]展　マレーシア─悲劇の舞台・美術」（12.11–91.2.11　福岡市美術館）開催。国際交流基金アセアン文化センター・ギャラリー（91.3.7-3.21）に巡回。

1990年

12月13日日本

シンガポール作家二人個展

「変貌する社会の新世代　シンガポール現代美術2人展」（12.13–12.26　国際交流基金アセアン文化センター・ギャラリー／東京）開催。ベート・ヨッククァン、リム・ポーテクが出品。

1991年

2月9日日本

インドネシア現代版画展

インドネシア現代版画展（2月9日～24日　国際交流基金アセアン文化センター・ギャラリー）　三重県立美術館（5.10-6.16）、北海道立函館美術館（11.10-12.8）に巡回。キュレーター＝スティアワン・サバナ（バンドゥン工科大学版画教室長、版画家）

1991年

2月26日日本

中国作家個展

「原初火球展　蔡国強」展（2.26–4.20　P3 art and environment／東京）開催。

1991年

3月11日日本

中国作家三人展

「［中国］アジアの浪　范鐘鳴、蔡国強、王新平」展（3.11–3.23　東京画廊）開催。

1991年

7月9日日本

フィリピン作家個展

「フィリピン現代美術　エドガー・タルサン・フェルナンデス展」（7.9–7.21　国際交流基金アセアン文化センター・ギャラリー／東京）開催。

1991年

8月29日日本

中国前衛美術展の衝撃

「中国前衛美術家展[非常口1・2]」（8.29–9.29　三菱地所アルティアム／福岡、9.1–9.30　香椎操車場跡地／福岡）開催。
費大為をキュレーターとし、ミュージアム・シティ・プロジェクト企画よる、日本で初めて中国現代美術を屋外の巨大作品を含めて本格的に紹介した展示として全国的な反響を呼ぶ。

1991年

9月10日日本

シンガポール作家、タン・ダウ個展でパフォーマンス

「アジア現代作家シリーズⅤ　タン・ダ＝ウ（タン・ダウ）展　シンガポール―民族と自然のはざまで」（9.10–11.10　福岡市美術館）開催。
福岡市美術館による初のパフォーマンス作家個展。

1991年

9月17日韓国／北朝鮮

韓国と北朝鮮、国連加盟

韓国と北朝鮮が国連加盟を承認される。

1991年

10月16日日本

タイ作家、モンティエン・ブンマー個展

「タイ現代美術のニューフェイス　モンティエン・ブンマー展　土で描かれたパゴダ＆コスモス」（10.16–11.3　国際交流基金アセアン文化センター・ギャラリー／東京）開催。
三菱地所アルティアム／福岡（1992.1.3-1.26）に巡回。

1991年

10月16日北朝鮮

金正日『美術論』

金正日総書記、『美術論』発表。

1991年

12月25日ソ連

ソ連崩壊

ソビエト社会主義連邦の崩壊。

1992年

パキスタン

細密画の革新

シャジア・シカンダーが国立美術学校を卒業、現代的なテーマや造形により伝統細密画の革新を始める。

1992年

2月13日モンゴル

モンゴル国成立

新憲法成立、モンゴル国誕生。以後、国が作品を買い上げる社会主義システムが解体。

1992年

3月18日日本

マレーシア現代美術展

「美術に見るマレーシアの今　マレーシア現代美術展」（3.18–4.5　国際交流基金アセアン文化センター・ギャラリー／東京）開催。協力＝マレーシア国立美術館

1992年

5月31日シンガポール

倉庫での国際現代美術展

シンガポール・芸術フェスティバルの美術部門フリンジでアーティスト・ヴィレッジとナショナル・アーツ・カウンシルによる合同企画「ザ・スペース」（5.31–6.21　ホンビー倉庫）開催。40人の地元のアーティストと20人の国外のアーティストが参加。

1992年

8月14日日本

戦前の東アジア洋画展

「洋画の動乱－昭和10年　帝展改組と洋画壇－日本・韓国・台湾」（8.14-10.6　東京都庭園美術館）開催。

1992年

8月24日韓国、中国

韓国が中国と国交樹立、台湾と断交

韓国が中華人民共和国と国交樹立、中華民国（台湾）と断交。

1992年

9月15日日本

国際交流基金による初の大型東南アジア現代美術展

「東南アジアのニューアート　美術前線北上中」（9.15–9.25　東京芸術劇場5階展示ギャラリー）開催。福岡市美術館（9.29-10.18）、広島市現代美術館（10.31-11.29）、キリンプラザ大阪（12.2-12.13）に巡回。国際交流基金による初の本格的な東南アジア現代美術展。

1992年

11月タイ

都市型現代美術展始まる

ナウィン・ラワンチャイクンらアーティスト、教師、美術科の学生たちの企画による「芸術祭　寺院と墓地」開催。
のちのチェンマイ・ソーシャル・インスタレーションの第1回展。インスタレーション、パフォーマンス、トーク、参加型のイベントなどで構成され、3か月にわたる実験的なパブリック・アートと文化的なフェスティバルが市内の公共空間でおこなわれた。

1993年

中国

「東村」コミュニティ創立

張洹、馬六明らがのちに「東村」と呼ばれるアーティストのコミュニティを北京郊外に創立。

1993年

1月22日日本

中国作家個展

蔡国強「龍脈」展（1.22–3.20　P3 art and environment／東京）開催。

1993年

1月30日ドイツ

ヨーロッパ初の中国現代美術展

「中国前衛」展（1.30–5.16　世界文化館／ベルリン）開催。
ロッテルダム・クンストハーレ、オックスフォード近代美術館、クンストハーレ・ブラント・クレデファブリク（デンマーク）に巡回。ヨーロッパの美術館で最初の本格的な中国現代美術展。

1993年

1月31日オーストラリア

中国現代美術展（香港ほか）

「89年以後の中国新芸術、1979-89回顧展つき」展（1.31–2.14　香港芸術中心ほか）
第二次天安門事件以後の作品を紹介。シニカル・リアリズム、ポリティカル・ポップの作品に注目が集まる。香港、台北、シドニー、ロンドン、ヴァンクーヴァー、ユージンなど北米5会場に巡回。

1993年

2月中国

蔡国強の万里の長城プロジェクト

蔡国強が「万里の長城を1万メートル延長するプロジェクト」をおこなう。

1993年

2月2日日本

ラシード・アライーン個展(初の在ヨーロッパ作家展）

「アジア現代作家シリーズⅥ　ラシード・アライーン展　抗争／構造」（2.2–3.28　福岡市美術館）開催。

1993年

2月24日日本

国際パフォーマンス・アート・フェスティバル始まる

霜田誠二による現在も続くシリーズ。1995年に日本（東京＋長野）国際パフォーマンス・アート・フェスティバルとなり、翌年以後日本国際パフォーマンス・アート・フェスティバル（NIPAF、ニパフ）として現在も続く。

1993年

6月オーストラリア

アジア太平洋美術の雑誌創刊

『アート・アンド・アジア・パシフィック』創刊。

1993年

6月イタリア

ヴェネツィア・ビエンナーレの中国作家

第45回ヴェネツィア・ビエンナーレで「中国の新絵画」開催。方力鈞、丁乙らが出品。

1993年

7月6日日本

日本・シンガポール現代美術展

「カオスと向きあう絵画の諸相―日本シンガポール現代美術展」（7.6–7.25　国際交流基金アセアン文化センター・ギャラリー／東京）開催。

1993年

9月ミャンマー

芸術大学開校（ヤンゴン）

国立芸術文化大学開校。

1993年

9月17日オーストラリア

第1回アジア太平洋トリエンナーレ（APT）

「第1回アジア太平洋現代美術トリエンナーレ」（9.17–12.5　クイーンズランド美術館／ブリスベン）開催。出品作家76人のうち34人が東南アジア作家。

1993年

9月24日カンボジア

カンボジア王国成立

カンプチア人民共和国からカンボジア王国に移行、ノロドム・シハヌークが国王に復位。

1993年

11月29日日本

〈星星〉回顧展

「星星15年　中国現代美術の歩み」展（11.29–12.18　東京画廊）開催。

1993年

12月9日日本

日本・タイ現代美術展

「日本・タイ現代美術　ビヨンド・ザ・ボーダー─境界を越えて」展（12.9–12.16　P3 Art and Environment／東京）開催。シラパコーン大学アート・ギャラリー／バンコクに巡回（1994.2.14-27）

1993年

12月31日シンガポール

パフォーマンスへのバッシング

「美術家総会」（フィフス・パッセージ・ギャラリー）での同性愛者へのバッシングを批判するジョゼフ・ンの陰毛を剃るパフォーマンスが問題とされ、以後シンガポールでのパフォーマンスが届け出制になる。

1994年

2月5日韓国

国家機関による初の民衆美術展

「民衆美術15年 1980-1994」展（2.5–3.16　国立現代美術館／果川）開催。国立機関で最初の民衆美術展。

1994年

2月8日日本

インド作家個展

「アジア現代作家シリーズⅦ　ドルヴァ・ミストリー展」（2.8–3.27　福岡市美術館）開催。

1994年

2月16日アメリカ

在米アジア系作家展

「アジア／アメリカ　現代アジア系アメリカ美術のアイデンティティ」展（2.16–6.26　アジア・ソサエティ・ギャラリー／ニューヨーク）開催。マーゴ・マチダ企画。ほかアメリカ6会場を巡回。ハン・ティ・ファム、ザリナ、マニュエル・オカンポ、ツェン・クオンチらが出品。

1994年

3月6日日本

蔡国強展

「蔡国強展　環太平洋より」（3.6–3.31　いわき市立美術館）開催。

1994年

6月12日台湾

高雄市立美術館開館

高雄市立美術館開館。

1994年

6月14日中国

張洹のパフォーマンス

張洹がパフォーマンス《12㎡》を東村でおこなう。

1994年

7月28日ベトナム

ASEAN加盟

ベトナムがASEANに加盟。

1994年

9月7日日本

アジア美術を３つのカテゴリーで紹介

「アジアの創造力展　アジア競技大会広島アートフェスティバル第1部　現代のフォーク・アート」、「第２部　アジアの現代絵画、彫刻」（9.7–11.13　広島市現代美術館）。「第3部　アジアのインスタレーション・ワーク」（9.18-11.6）開催。

1994年

9月10日日本

第4回アジア美術展が全国的な話題に（アジア美術ブーム）

「福岡市美術館開館15周年記念　第4回アジア美術展―時代を見つめる眼」（9.10–10.16　福岡市美術館）開催。
特別部門「リキシャ・ペインティング　バングラデシュのトラフィック・アート」展とワークショップ開催。箱根･彫刻の森美術館（95.1.1-2.12）、秋田県総合生活文化会館アトリオン美術ホール（2.17-3.21）、世田谷美術館（4.5-5.14）に巡回。1990年前後に中国や東南アジアで登場した政治的テーマの作品、ワークショップ（滞在制作）により、インスタレーション、パフォーマンスを紹介し、東京に巡回したこともあり全国から注目を集める。広島市現代美術館の「アジアの創造力展」ほかや国際交流基金のシンポジウムとあわせて「アジア美術ブーム」と言われた。

1994年

9月20日日本

蔡国強展

「混沌　蔡国強展」（9.20–11.3　世田谷美術館／東京）開催。

1994年

10月14日日本

国際交流基金による初のアジア美術シンポジウム

現代美術シンポジウム1994 アジア思潮のポテンシャル（10.14–10.15　国際交流基金会議場／東京）開催。

1994年

10月25日中国

初の中韓日作家合同展

「’94北京・国際交感芸術祭　今こそ東洋の夢」（10.25-31　首都師範大学美術館／北京）開催。中国・韓国・日本作家合同による初の文化交流展。1995年に韓国の京畿道アートセンターに巡回後、キリンプラザ大阪（7.20–8.3）、国際交流フォーラム（東京、8.23- 9.5）で開催。

1995年

2月25日日本

アジア現代美術展（幸福幻想）

「幸福幻想　アジアの現代美術作家たち」（2.25–3.26　国際交流フォーラム／東京）開催。キュレーター＝清水敏男。

1995年

3月14日日本

バリ作家個展

「アジア現代作家シリーズⅧ　モコ展　バリ：〈パラダイス〉の窃視」（3.14–4.23　福岡市美術館）開催。

1995年

6月12日イタリア

ヴェネチア・ビエンナーレの韓国作家

第34回ヴェネチア・ビエンナーレで「虎の尾　95ヴェネチアの15人の韓国作家」（6.12–10.14）開催。チョン・スーチョンが受賞。

1995年

7月29日日本

韓国現代美術展

「こころの領域—1990年代の韓国美術展」（7.29–10.10　水戸芸術館現代美術ギャラリー）開催。

1995年

9月5日日本

韓国作家個展

「アジア現代作家シリーズⅨ　キム・ヨンジン展　韓国のテクノロジー・アーティスト」（9.5–11.5　福岡市美術館）開催。

1995年

9月20日韓国

第1回光州ビエンナーレ

「第1回光州ビエンナーレ　境界を越えて」開催。58ヶ国の660作家が出品。芸術監督はイ・ヨンウ、アジア地域キュレーターはオ・グァンス。

1995年

10月28日日本,インドネシア,フィリピン,タイ

東南アジア三か国の近代美術展

「アジアのモダニズム　その多様な展開：インドネシア、フィリピン、タイ」（10.28–12.3　国際交流フォーラム／東京）開催。メトロポリタン・ミュージアム・オブ・マニラ、バンコク国立美術館、インドネシア教育文化省ギャラリーに巡回。

1995年

11月19日タイ

チェンマイの都市型現代美術展に日本作家が参加

「第3回チェンマイ・ソーシャル・インスタレーション」（11.19–96.2.19）開催。山出淳也、中村政人、曽根裕、藤浩志、アマンダ・ヘン、リー・ウェンらが参加。

1995年

12月5日日本

バリ作家展

「描かれた魔力　1930年代バリ島バトゥアンの絵画」（12.5–96.1.21　福岡市美術館）開催。

1996年

インド

美術雑誌創刊

『アート・インディア』創刊。

1996年

香港

オールタナティブ・スペース「パラ／サイト」始動

パラ／サイト・アート・スペースがオープン。

1996年

1月21日シンガポール

シンガポール美術館開館

シンガポール美術館開館、「近代とその超克　東南アジア美術のテーマ」展と「水路と合流　シンガポール美術史」展（1.21–4.20）開催。

1996年

1月26日日本

アジア・エッジ展（日本）

「アジア・エッジ1996」(1.26-2.2　P3 art and environment）

1996年

3月18日中国

第１回上海ビエンナーレ

「上海美術ビエンナーレ」（3.18–4.7　上海美術館）開催。

1996年

5月31日日本

香港写真展

「香港變奏　香港写真の現在」（5.31–7.14　タワーギャラリー／横浜）開催。三菱地所アルティアム（福岡　11.7-12.8）に巡回。

1996年

9月25日日本

韓国現代美術展

「90年代の韓国美術から　等身大の物語」（9.25–11.17　東京国立近代美術館）開催。国立国際美術館（大阪　12.5- 1.26）に巡回。

1996年

10月3日アメリカ

アメリカ初のアジア現代美術展

「アジアの現代美術　伝統／緊張」（10.3–12.23　アジアソサエティー・ギャラリー、ニューヨーク大学グレイ・アート・ギャラリー、クイーンズ美術館）開催。タイのアピナン・ポーサヤーナンによる企画。アメリカでの初の本格的なアジア現代美術展。カナダ、オーストラリア、台北に巡回。

1996年

10月12日日本

日中韓現代美術展

「火の起源と神話　日中韓のニューアート」展（10.12–12.8　埼玉県立近代美術館）開催。

1996年

11月2日日本

方力鈞展

「方力鈞　物語なき時代の人間像」展（11.2–12.1　国際交流フォーラム／東京）開催。

1996年

12月6日日本

アジア作家展

アクア・アジア展（12.6-12.20　りんくうゲートタワービル６Ｆ国際会議場）

1996年

12月8日パキスタン

国際ワークショップ

ラホール国際ワークショップ（12.8–12.22　国立美術大学／ラホール）開催。ニロファール・アクムット企画で、福岡の第4回アジア美術展で知り合った藤浩志とリー・ウェンが参加。

1997年

インド

レジデンス等企画組織〈コージ〉始動

コージ・アーティスト・ワークショップがオープン。

1997年

2月4日日本

在米ベトナム作家個展(アジア現代作家シリーズ最終回）

「アジア現代作家シリーズⅩ　ハン・ティ・ファム展　ベトナム×アメリカ　わが身を奪還せよ！」（2.4–3.30　福岡市美術館）開催。シリーズ最終回。

1997年

3月2日タイ

女性作家交流展「ウーマニフェスト」

「ウーマニフェスト　国際女性美術交流展」開催」（バンコク：コンクリート・ハウス、ノンタブリ：バーン・チャオ・プラヤ）。アドバイザーはソンポーン・ロドブーン、ジャンタウィパ・アピスク、チュンポン・アピスク。

1997年

3月8日日本

中国現代美術展「不易流行」（東京ほか）

「不易流行　中国現代美術と身の周りへの眼差し」（3.8–4.19　キリンアートスペース原宿／東京）開催。キリンプラザ大阪（5.9-6.8）、三菱地所アルティアム（福岡　8.30-10.5）に巡回。

1997年

4月5日日本

中国現代美術展（ワタリウム）

「中国現代美術’97」（4.5–7.27　ワタリウム美術館／東京）開催。ジャン・ホワンがパフォーマンス。

1997年

4月12日日本

東南アジア現代美術展（東京都現代美術館）

国際交流基金アジアセンター共催により「東南アジア1997　来るべき美術のために」（4.12–6.1　東京都現代美術館）開催。広島市現代美術館（8.2-9.15）に巡回。

1997年

5月9日日本

東南アジア近代美術展

「東南アジア―近代美術の誕生」展（5.9–6.8　福岡市美術館）開催。インドネシア、フィリピン、マレーシア、シンガポール、タイ、ベトナムの近代美術を本格的に紹介する日本で初の展覧会。広島県立美術館（6.17–7.13）、静岡県立美術館（7.19–8.31）、東京都庭園美術館（9.6-10.12）に巡回。

1997年

6月2日ブータン

美術工芸学校創立

国立技術訓練局により十三工芸美術学校創立。

1997年

6月20日ドイツ

アンチ・ドクメンタ展の蔡国強

「他者との遭遇」（6.20–9.28　カッセル／ドイツ）開催。プロジェクトグループ・シュトッフヴェクセル企画。蔡国強が爆発プロジェクトで参加。

1997年

7月タイ

アジア通貨危機始まる

バーツが下落。タイ、インドネシア、韓国をはじめアジア各地で通貨危機を引き起こす。

1997年

7月1日香港

香港の中国返還

香港が中華人民共和国に返還され、150年以上におよぶ英国統治が終わる。

1997年

7月23日ラオス／ミャンマー

ASEAN加盟

ラオスとミャンマーがASEANに加盟。

1997年

8月24日日本

インドネシアの写実主義絵画展

「The Mutation　インドネシア・リアリズム絵画とその変容」展（8.24–9.7　国際交流フォーラム／東京）開催。

1997年

11月26日オーストリア

都市型アジア美術等世界巡回展

「シティーズ・オン・ザ・ムーブ」（11.26–98.1.18　ウィーン・ゼセッション）開催。ボルドー、ニューヨーク、ハムルビーク（デンマーク）、ロンドン、バンコク、ヘルシンキに巡回。ハンス・ウルリッヒ・オブリストとホウ・ハンルウによる企画。アジアとヨーロッパ150人のアーティスト、建築家、都市設計家を集め、世界的に生起しているグローバリゼーションと超都市化のインパクトについて考える最初の展覧会となる。

1998年

インド

美術家組織〈オープンサークル〉始動

トゥシャー・ジョーグとシャルミラ・サマントが〈オープンサークル〉を創立。のちにアルチャナ・ハンデ、シルパ・グプタも参加。数々の路上アクションやアート・フェスティバルを企画開催。

1998年

インドネシア

私立美術館開館

スラサール・スナリヨ・アートスペースがバンドンにオープン。

1998年

ブータン

ブータン初の現代美術グループ

〈ティンプ—自発的アーティストスタジオ(Voluntary Artists’ Studio Thimphu, VAST)〉創立。美術教育、ワークショップ、展覧会などを実施。

1998年

3月20日韓国

釜山に大型美術館開館

釜山市立美術館開館。

1998年

5月18日インドネシア

反スハルト運動

スハルト退陣を要求する学生たちによる国会議事堂での座り込みが始まる。

1998年

5月21日インドネシア

大統領の交替

スハルト大統領辞任、ハビビが第3代大統領に就任。

1998年

6月3日台湾

台北ビエンナーレ、国際展へ

「台北ビエンナーレ　欲望場域」（6.3–9.6　台北市立美術館）開催。このときから国際作家を招聘。

1998年

8月マレーシア

政権交代

アンワル・イブラヒム副首相が更迭され、レフォルマシ（改革）運動が進む。

1998年

8月27日日本

台湾作家連続展（1998年　福岡）

「台湾現代美術展　The New Identity　Part1　李明維、梅丁衍、姚瑞中」（8.27–9.15　三菱地所アルティアム／福岡）開催。Part2（9.18-10.4）は候俊明、陳建北。Part3（10.8-10.25）は朱嘉華、王俊傑。MOMA Contemporary企画。

1998年

9月15日米国

中国現代美術展（米国ほか）

「インサイド・アウト　新しい中国美術」（9.15–99.1.3　アジア・ソサエティ、P.S.1現代美術センター[現・MoMA PS1]／ニューヨーク）開催。サンフランシスコ近代美術館、サンフランシスコ・アジア美術館、モンテレイ現代美術館、メキシコ・タコマ美術館などを巡回。

1998年

10月17日日本

インド現代美術展

「インド現代美術展　神話を紡ぐ作家たち」（10.17–11.29　国際交流フォーラム／東京）開催。

1998年

10月20日タイ

第1回アジア作家パフォーマンス交流

アジアトピア　公園でのパフォーマンス・アート（第1回アジア作家パフォーマンス交流）、Jaxpa ’98

1998年

12月21日インドネシア

美術家組織〈タリン・パディ〉始動

〈タリン・パディ〉結成、「5つの文化悪」発表。25人ほどの政治活動家、学生、美術の仕事をする者、独学の美術家らが参加。

1999年

カンボジア

ASEAN加盟

カンボジアがASEANに加盟。

1999年

マレーシア

マラ工科大学創立

マラ工科研究所がマラ工科大学になる。

1999年

モルジブ

モルジブ国立美術館開館

1999年

2月韓国

ソウルのオールタナティブ・スペース

代案空間ループがオープン。

1999年

3月6日日本

福岡アジア美術館開館、第1回福岡トリエンナーレ

福岡アジア美術館開館、「第1回福岡アジア美術トリエンナーレ1999　コミュニケーション～希望への回路」（3.6–6.6）開催。

1999年

4月10日日本

東アジアの初期油彩画展

「東アジア／絵画の近代—油画の誕生とその展開」（4.10–5.23　静岡県立美術館）開催。兵庫県立近代美術館（5.29-7.11）、徳島県立近代美術館（7.17-8.29）、宇都宮美術館（9.12-10.20）、福岡アジア美術館（10.30-12.19）に巡回。

1999年

4月11日日本

アジア系アメリカ作家の抽象美術展

「アジア系アメリカ人芸術家1945–1970　伝統と抽象」（4.11–5.30　丸亀市猪熊弦一郎現代美術館）開催。福岡アジア美術館（7.17–8.22）、秋田市立千秋美術館（9.4-10.11）に巡回。

1999年

5月中国

「艶俗芸術」流行

「跨世紀虹彩　艶俗芸術」展（泰達当代芸術博物館／天津）開催。廖雯、栗憲庭の企画。この展覧会で初めて「艶俗芸術」という用語が使われた。

1999年

5月8日インドネシア

国立美術館開館（ジャカルタ）

インドネシア国立美術館が開館。

1999年

6月イタリア

ヴェネツィア・ビエンナーレの中国作家

第48回ヴェネツィア・ビエンナーレで蔡国強が《ヴェネツィアの収租院》で国際賞受賞。馬六明、張洹らのほか、黄永砅がフランス代表として参加。

1999年

9月4日韓国

女性美術祭

「女性美術祭　パッチたちのパレード」（9.4–9.27　芸術の殿堂美術館／ソウル）開催。ソン・ヒョンスク、チョン・ジョンヨプ、イ・ブル、ユン・ソクナムらが出品。

1999年

11月20日タイ

第２回バンコク・アジア・パフォーマンス・アート・フェスティバル

アジアトピアⅡ/1999: 第２回バンコク・アジア・パフォーマンス・アート・フェスティバル